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生徒の演奏動画をつくる理由
By Aaron Garner

私がこれまで教室で行ってきた最高のピアノ学習プロジェクトは、「Piano Marvel YouTube Competition」です。これはコンクールというよりも、先生方が生徒のやる気を引き出し、完璧な演奏、美しく永続的な芸術の創造、友人や家族と音楽の喜びを共有し、これまでに作られた最も普遍的なプラットフォームであるYouTubeに簡単にアクセスできるパフォーマンスを作るためのものです。

【画像】ピアノマーベルコンクール2019 メイソン・ゴンザレス、マイリー・ガーナーによるアーロン・ガルネ作曲「Winter Leaves」演奏の様子

学生は動画を提出し、審査員からコメントを受けるます。このコンテストは非営利のイベントであり、参加費は1作品につき12ドルで、審査員への支払い、賞品、運営費に充てられます。ピアノマーベルはこのイベントをあなたとあなたの生徒のために開催するために、何千ドルもの資金を寄付しています。

この動画プロジェクトを通して生徒たちは、目的を持って練習すること、作品を完成させること、そして音楽的なものにすることについて、発表会や演奏コンクールなどの今まで見てきた他のどのプロジェクトよりも多く学んでいます。私たちはYouTubeやソーシャルメディアの時代に生きているので、生徒たちは動画を作成し共有することの価値を理解しています。

これからのピアノ教育は動画を中心に展開され、最も大きな影響を与えるのは、生徒たちに動画プロジェクトの機会を提供する先生たちだと思います。



なぜ、動画プロジェクトはインパクトがあるのか?


ピアニストは動画プロジェクトからどのような恩恵を受けるのでしょうか?以下は、あなたのピアノ教室に動画プロジェクトを組み込む理由となるメリットです。

  • 目的を持って練習する
  • 映像に関する貴重なスキルを身につける
  • 楽しませる方法を学ぶ
  • 音楽の持つ力を知る
  • 生涯にわたって音楽を愛し、鑑賞することを学ぶ
  • 人に影響を与える方法を学ぶ


何から始めればいいのか?


まずは、あなたの生徒さんが「Piano Marvel YouTube Competition」に応募するところから始めてみてください。

YouTubeに動画をアップロードするのが初めての方は、ゆっくり始めて、少しずつ勉強することをお勧めします。ピアノマーベルYouTubeコンクールに生徒を出したことがない方は、まずは一人の生徒から始めてみてください。

YouTubeのアカウントを開設し、動画のアップロード方法を学びます。これについての質問については、Googleするか友達に聞いてください。

1つの動画をうまく作成することをができたら、2人目、3人目と生徒を増やし、作業することに慣れるに連れて、ピアノ教室全体まで生徒の動画をを増やしましょう。そして生徒が映像で素敵に映るように、レッスン時間を活用して録音し、良いフィードバックを与える方法を学びましょう。

時々、先生は教える代わりにレッスンで何度もする録音に時間を費やすことに罪悪感を感じがちです。私はレッスンで録音する時間を取ることが、教える時間の優れた使い方になることを、経験を通じて学びました。これには時間と労力がかかりますが、その価値は十分にあります。



慣れてきたら


指導技術の向上が大好きで、チャレンジを歓迎する先生方は、コンペティションのフリーフォーム部門に挑戦してみてください。

これは、プロが本番でどのように動画を作るかということです。カメラを向けて生徒の演奏を録音し、アップロードすることは誰でもできますが、フリーフォームでは生徒が創造性を発揮して高品質の動画を制作することが可能です。

プロはオーディオトラックを別途作成し、それを映像に並べ、特殊効果やクリエイティブなアプローチで編集することで、映像を見る人に強い印象を与えることができるのです。

今日、この技術は誰もが利用できるようになり、自宅の地下室でもプロ顔負けの動画を作ることができるようになりました。これらのスキルは、地球上のほとんどすべての企業で高い需要があります。

このプロジェクトにはもっと多くのことが含まれていますが、教師としての残りの人生を大切にするスキルを身につけることができます。自分のプロフェッショナルとしての成長への時間の投資だと考えてください。



演奏動画の作例


Example 1: Spy Song

【画像】Spy SongのYoutubeサムネイル

先生方もご自身の動画を投稿することができます。この動画はとても簡単なものでした。オーディオトラックはヤマハのクラビノーバ635でワンテイクで録音し、オーディオの編集は一切行いませんでした。カメラマンはGoProとジンバルを使って歩き回り、クリエイティブなアングルでショットを撮りました。スモークマシーンと3段式の照明を使って動画を撮影し、動画編集ソフトで編集しました。



Example 2: Stomp

【画像】StompのYoutubeサムネイル

この動画を作成する最初のステップはオーディオトラックを作成することで、録音機能を備えたデジタルピアノで行いました。オーディオトラックが完成したら、スピーカーでオーディオトラックを流し、生徒たちはオーディオトラックに同期して演奏する、いわゆるリップシンクを行いました。

ついズルをしてオーディオトラックを演奏してあげたくなるかもしれません。しかし、それは長い目で見れば、生徒のやる気を失わせることになります。たとえ間違いがあっても、彼ら自身に音声を録音させましょう。最後にドローンを使って最後のシーンを撮影したのですが、これはとても楽しかったです。この学生たちは楽しみながら、素晴らしい思い出を作ることができました。



Example 3: Clair de Lune

【画像】Clair de LuneのYoutubeサムネイル

この動画はかなりシンプルなものでした。ショーンはまず自分の演奏をデジタルピアノで録音しました。そしてその音声に合わせて、角度を変えながら3回演奏しました。その後動画編集ソフトに取り込んで仕上げをしました。生徒たちは自分の作品を編集する過程をとても楽しみ、最終的な作品にもっと感謝するようになりました。



指導の中でプロジェクトを楽しみ、新しい10年を素晴らしく、プロとして満足のいくものにすることを願っています。

Aaron Garner

Aaron Garner

アーロン・ガーナーは、ピアノマーベルの創業者でありCEOです。UNCで演奏と教育学を専攻し大学院を修了。グループ指導、生徒のモチベーション、サイトリーディング、テクニック、共同演奏、作曲などのテーマで世界中の聴衆を楽しませています。