なぜ初見視奏学習をするのか?
By ショーン・スレイド (Piano Marvel社)
演奏技術と譜読みの能力
アメリカの多数のカンファレンスで、私は学生のレベルに驚きます。13歳の生徒がラフマニノフのプレリュードやベートーヴェンのソナタを驚くべき正確さで演奏するのを見ることは珍しくありません。しかしながら、私は疑問に思うのです。この生徒は教会ピアニストが突然体調を崩した時に、代わって、演奏することができるのか?友人にパーティーで突然、伴奏をリクエストされた時、うまく演奏することが出来るのだろうかと。
なぜ初見視奏学習が必要なのでしょう?
初見テスト「SASR」と大学
まずは、この動画をご覧ください。
趣味でピアノを弾くマーク
1曲を完成させるだけで終わってしまうか、色々な曲を楽譜を見て演奏することが出来るようになるか、それは譜読みの練習方法次第です。
高校の吹奏楽部での指導を目指すジューリー
彼女はトロンボーンを演奏しますが、高校で仕事を得るにはトロンボーンの演奏に加え、聖歌隊のためにピアノを演奏できる必要があります。でなければ別の人が仕事を得ることになります。
コンサートピアニスト志望のジョン
目標はとても高いですが、伴奏で生計を立てられるようなバックアッププランも必要ではないでしょうか。新しい曲の演奏に譜読みの初見視奏力が不可欠です。
初見視奏学習における障害はレッスンのなかに初見視奏の練習をする時間がないことです。譜読みは自宅でしてもらい、レッスンは技術、理論、楽曲の完成、音楽史の学習で終わってしまうことが多くあります。
また、初見視奏学習に効果的なシステマチックなアプローチがないことも挙げられます。練習の量や状況を適切に評価できなければ、目標を達成することは難しいです。
学生の初見楽譜に対する読譜力向上のため、私が教室でしたいくつかのこと
- 継続する
- 初見視奏練習を毎日5-10分の短期間繰り返せば、生徒は初見マスターになるかもしれません。習慣化しましょう。
- 多くの楽曲を利用可能に
- 楽しめる曲をたくさん用意しましょう。ピアノマーベルでは25,000曲以上の楽譜を用意しています。 演奏を心待ちにする楽曲があれば、習慣化に多いに役立ちます。
- 評価と追跡
- 人は評価、報告される時、成長の速度が増します。では、初見視奏のレベルが把握できない時、どのように目標を設定すればいいのでしょうか?
この問題を解決するのが初見テスト「SASR」です。私は生徒の初見視奏力の成長を把握するのに毎月使用しています。 また、生徒に自宅で週何回か使用するように指示しています。
要約すると、譜読みを早くし初見能力を向上させるには以下の3点が重要です。
・ 新しい曲を毎日弾く。
・ 弾きたくなった時にすぐ弾ける状態にしておく。
・ 毎月評価し、記録する。
ショーン・スレイドは30年間、音楽業界でピアノを教えてきました。
現在は講師、同僚、大学生に、生徒が神経学的に高いレベルで学習できる、テクノロジーを使った音楽教育法を指導しています。
初見力を上げていく具体的な方法は、譜読みの練習のコツのページをあわせてご覧ください。